テキサス娘萌えスレ2に投稿された文神様のSSです
個人的にとても好きなSSを書かれる方なので、元ネタに使用させて頂きました。
いろんな意味で、ありがとうございます。




226 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/01/29(木) 05:25 ID:2S0HQHdk

「・・・だらしないなぁ」
 動く者のいなくなった部屋で、私はぽつりとこぼす。床にはギルドの仲間の死屍累々。
 あ、と言ってもホントに死んでるワケじゃない。今日はギルドメンバーみんなでグラストヘイムまで足を伸ばした。
 その後流れで酒宴になって、それで私より強い奴がいなかっただけの話。
「ほんっと、だらしないんだから」
 さて、これからこいつらを各自の部屋まで運ばねばならない。私の部屋で飲んでいたのはある意味正解。
 部屋の隅に寄せておいたカートを引き出し、まずひとりを中に押し込む。大荷物は、これで運んで行くのが一番早い。
「でもなぁ・・・」
 ひとの寝台でいびきをかく奴。ぬいぐるみ相手にまだ語ってる奴。
 床に大の字に寝入っているのまでいて、流石に女の子がそれはまずいだろうと思う。
 やっぱり、うんざり。

 意図した訳ではないのだけれど、こいつが最後になってしまった。
 テーブルに突っ伏した青年。最後まで私を相手に頑張った彼。まぁ結局潰れてしまったのだけれど。
 うつぶせに卓にダイブしているから、明日は首が痛いに違いない。
 なんとなく、横顔を眺めてしまう。
 意外とまつげが長い。美男子とまではいかないけれど、ひとに好かれそうな顔立ち。特に目元が可愛らしい。
「・・・」
 でも私は知ってる。本人はいたくそれを気にしていて、いつもはサングラスを外さないのだ。
 これで暗殺者なんて言うんだから、まったく世の中解らない。
 って、何をぼんやりしてるんだ、私。
「よいしょ、っと」
 胸の下に肩を差し込んで抱え起こす。ちょっと考えてから他のメンバーと同じにカートに放り込む。
「――」
 と、彼が私の名を寝言に呼んだ。無視無視。
 こいつの部屋は向かい正面。運搬されながらまだごにょごにょと戯言している。む、無視だってば。
 ベッドに放り込んで布団を肩までかけて、これでよし。部屋の鍵は閉まってないけど、それは自業自得って事にしておこう。

「ふうっ」
 ぱたんと自分の部屋のドアを閉じて、私は大きく息をはいた。
「ほんっっとに、もう」
 愛してるだとか好きだとか。意識なしで言うな、バカ。
 でもその夜はなんだか寝つけなくて、私は布団の中でにやにやを止めるのに苦労した。